「挫折を乗り越えた証し」を手にした試合

―― 現役17年間にGSダブルス優勝4回、日本人初のダブルス世界ランキング1位(2000年)、そしてGSシングルス連続出場62は世界一としてギネスにも載るなど、数々の金字塔を打ち立てました。約1800試合出場した中で最も心に残る試合は?

杉山 2003年の「ステート・ファーム・クラシック」ですね。雨の影響でダブルス、シングルスの準決勝、決勝が1日で行われることになり、まさに死闘でしたけど、シングルス、ダブルス共に優勝。3年前の挫折を乗り越えた証し、とうれしかったし自信にもなりました

 アトランタ、シドニー、アテネ、北京と、4度の五輪出場の記憶も鮮明です。日の丸を背負って試合をするのは他にフェドカップもありますが、やはり五輪は別格。アテネのダブルスで4位とメダルにもう一歩というのは残念でしたが、精一杯ベストを尽くしたので今でもいい思い出です。

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取材・文/吉井妙子 写真/洞澤佐智子 撮影協力/Café & Deli GGCo.