長野大会後に得た教訓を生かしたい

大日方 でも私は諦めるつもりはさらさらなく、長野で闘った仲間とチームを結成してコーチを探したり、練習場所を求めて健常者たちのチームに仲間入りさせてもらったり、高校スキー部に混ざって練習をしたりしました。

 長野大会後の教訓は、今でも私の心の中に鮮明にあります。大会関係者にとっては自国開催の成功がすべてかもしれませんが、アスリートにとっては一過性のものではなく、その先の大会を目指して競技活動を継続したい。ですから今、大会関係者の立場になり、2020東京大会の成功はもちろん、障害者スポーツが持続可能な社会環境になるよう活動をしています。

 実は私、学生時代は父の勧めもあって弁護士を目指していたんです。それが、高校2年生のときに出合ったチェアスキーにこれほどどっぷりハマってしまうとは……。

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障害は私の個性 チェアスキーに出合ってパラを目指す

取材・文/吉井妙子 写真/洞澤佐智子