何かあればパパにだけ相談する息子

 私が気にしようが、気にしまいが、何の影響も与えなかったということも実証されてきました。1人やきもきする私を横目に、2人はちゃっかり男同士の絆を築いていたんです。

 いつしか息子は、本当に何か困ったときは、私ではなくパパだけに連絡するようになっていました。

 息子は一昨年の春から、中学校で寮生活を始めています。初めての中学校生活、初めての仲間、初めての親元から離れた生活。たくさんの悩みを抱え、葛藤するんだろう、それがきっと彼の糧になる。それを支えようと心して送り出したのに!

「私にだけLINEしてくるときは、だいたいお小遣いの要求(笑)」
「私にだけLINEしてくるときは、だいたいお小遣いの要求(笑)」

 相談事は、3人のグループLINEには送らず、パパだけにLINEするようになったんです。逆に私だけに相談がある場合はだいたいお小遣いの要求みたいなときだけ(笑)。

 さみしいようで、私はそれをすごくうれしく感じているし、「男親がいて良かったな」と思う瞬間でもあります。

 こうやって時間を重ねながら、焦らずじっくりチームワークが育まれていくものなんだな、と実感している今日このごろです。

取材・文/磯部麻衣(日経ARIA編集部) 写真/洞澤佐智子