血のつながり以上の絆はある

 結婚するときに「血のつながり以上の絆はある」と言ってくれた夫の言葉は、私の背中を大きく押してくれました。その考えをリスペクトしていたのに、実際新しい生活が始まると「理想的な良い家族」になろうと奮闘してしまう自分がいました。

 でも最初から夫は、無理に父親になろうと構えていなかったんです。もっとフラットにナチュラルに、共に生活を始めてくれただけ。

 それが分かったからといって、すぐに私の意識が変わるわけでもなく……。自然に任せようと思いつつ、仲良しなときはOK、そうでないときは心配になる。

 でも、少し伝えづらかったりする気持ちも、逃げずにきちんと伝えるように心がけてきました。そうしていくうちに、私の焦りや心配は次第に安心や信頼に変わっていったんです。

 夫婦や親子といえども価値観は違って当然。今では自分が聞いてほしいのと同じように、相手の言葉に耳を傾けることも大切だなと感じています。