「慎吾ママ」を世に送り出し、数々の人気番組を手がけてきた放送作家・たむらようこさん。20年前に従業員が女性だけの放送作家オフィスを設立して、男社会のテレビ業界に一石を投じ続けてきたたむらさんが、テレビではたらく女たちのリアルをありのままにお伝えします。

 彼女は「結構ですっ!」と言って電話をガチャンと切った。また、ハッキリ言い過ぎている。電話の相手は、全国で1番大きい政令指定都市・横浜市だというから、けんかをする相手にしては巨大である。

 電話を切る直前、「別に、こっちで満額払えますから!」と言い放ったのは彼女だったが、実際に数千万円と思われるイベント代を支払うのは、漫才コンビ、キングコングの西野亮廣さんだというから驚きだ。後に西野さんはこう振り返っている。

「満額払います」って言っているけど、それを払うのは僕なんですよ(笑)。でも、田村Pの独断と偏見で「こっちが払いますから」って言ってしまって。そんなことがありましたが、それは田村Pっぽくて、人間ぽくて、いいなと思います。

 こんにちは、たむらようこです。上記の「田村P」とは違う方の、たむらです。

 コラム「テレビではたらく女たち」、今回の主人公は田村有樹子さん。西野亮廣さんの右腕として活躍中で、蜷川実花さん、オリエンタルラジオの二人など名だたる文化人・芸能人からも一目を置かれる40代の女性プロデューサーです。

名だたる文化人・芸能人から一目を置かれる40代の女性プロデューサー、田村有樹子さん(写真右)。漫才コンビ、キングコングの西野亮廣さんと
名だたる文化人・芸能人から一目を置かれる40代の女性プロデューサー、田村有樹子さん(写真右)。漫才コンビ、キングコングの西野亮廣さんと