「慎吾ママ」を世に送り出し、数々の人気番組を手がけてきた放送作家・たむらようこさん。20年前に従業員が女性だけの放送作家オフィスを設立して、男社会のテレビ業界に一石を投じ続けてきたたむらさんが、テレビではたらく女たちのリアルをありのままにお伝えします。

(上)悲しかった会議ランキング2位までを発表
(下)堂々の1位は? そして正反対の会議とは…? ←今回はココ

 前回は、悲しかった会議ランキング2位までを発表した。いずれも私が20代、30代で経験した出来事だったが、堂々の1位は、わりと最近の話。

1位:男と女の席が分かれている会議

 「番組がうまくいってないから、テコ入れしに来てください」と頼まれて、放送が始まっている番組に途中から参加した会議だった。

 私もそこそこベテランだ。しかも、請われて入った番組である。それなのに! 初めて会議に行って通された席が、女の離れ小島ともいうべき、外野席だった。

テレビ局の大きな会議室で、中心に男、隅っこに女…

 某テレビ局のゴールデンタイムを飾る立派な番組だ。それなのに会議の席が、一言で言うとヤバい。真ん中に会議机がドーンとある。その中心にジャイアンみたいな総合演出(映画でいう監督)が座っていて、その周りを全員スネ夫か、みたいな男性スタッフが取り囲む。では、しずかちゃんたちはどこにいるのか?

 真ん中の会議机には一人もいない。壁際に用意された「女の離れ小島」みたいな席に全員座っている。もっと若いAD(アシスタントディレクター)さんたちは男女問わず、テーブルも用意されず、壁際に並べた椅子に座らされている。どこかで見た光景……。

若いADさんたちは、テーブルも用意されず、壁際に並べた椅子に座らされている
若いADさんたちは、テーブルも用意されず、壁際に並べた椅子に座らされている

 昔、ある島にロケに行ったとき、農家の寄り合いに参加させてもらったことがあるが、その光景によく似ていた。真ん中で男衆が酒を飲み、端のテーブルで女たちが給仕の合間におしゃべりをしている。島には島の役割分担があるのかもしれないから、私はその序列にツッコむ気はない。

 しかし、令和のテレビ局の大きな会議室で、中心に男、隅っこに女という席割りが存在することに、ただただショックを受けた。さらに、女性がターゲットの番組だと聞かされ、私は気を失いそうになった。