30代でアナウンサーを辞め、弁護士という新しいフィールドに挑戦した菊間千乃さん。自らの手でキャリアを選択してきた菊間さんが、心に響いた言葉や感じた事柄について語ります。コロナ禍で人との付き合い方も変わる中、今回のテーマは「友人との関係」です。

人付き合いも自分軸で考えると楽になる

 私にとって友達は、SOSが来たらすべてを置いて駆けつけようと思える人。普段からそんなに密なコミュニケーションを取らないので、SOSを出してくるのであれば、よっぽどなことがあったのだと思うから。それぞれがうまくいってるときはお互い連絡しなくても大丈夫な存在です。

 友人関係で悩んだり、誘われると断れなかったりという人は、基本いい人なんだと思います。でも、それがストレスになるのであれば、もっと自分軸で考えていいのではないでしょうか。無理していい人を演じて付き合うのは、自分の精神衛生上よくないですよね。不安だから密に連絡したり、声がかかるのを待っていたりするのではなく、もう少し自分主体の付き合い方に変えてみるといいと思います。

 以前、高校の同級生で50~60人のLINEグループを作ったら、人数が多いのもあって、やたらと雑談的なLINEが仕事中でもバンバン入ってくるようになりまして。これは困ったと思ったので、グループを抜けたんです。そうしたら、「なんで抜けたんだろう?」「誰か千乃に何か言った?」「嫌なことあったのかな?」って大騒ぎになったそうです。

 やり取りが多くて大変だなと感じていたほかの友人はLINEをミュートにしていたようで、「黙って抜けるなんてあり得ない」って言われました(笑)。もちろん、その後で抜けた理由を説明して、理解してもらえましたが、そもそも大勢の人が参加するSNSのグループに入らなくても、自分だけ知らないことがあっても別にいいかな、必要があるときに自分から連絡をすればいいや、と思っています。

「嫌われるのを恐れて無理をするのは精神衛生上よくないですよね」
「嫌われるのを恐れて無理をするのは精神衛生上よくないですよね」

 ある雑誌の取材で「影響を受けた先輩」と聞かれ、ピーコさんの名前を挙げたことがあります。人との距離の取り方やニュースとの距離感がすごく好きなんです。もう20年以上の付き合いになりますが、私にとってピーコさんは影響を受けた先輩であり、かけがえのない親友のような人でもあります。