2020年までに、指導的地位に女性が占める割合を少なくても30%程度にすることを目標としている政府。全体としてはまだまだ低い水準ではあるものの、女性管理職を増やす取り組みや、ARIA世代の女性が長期的なキャリアプランを描けるような支援を行う企業も増えています。そこで、女性管理職研修をはじめ、女性の活躍推進を積極的に行っている企業を取材し、各企業の取り組みを紹介します。

(上)自分の強み・弱みを知り最強のチームを作る
(下)強みを言語化、管理職としての自信に ←今回はココ

 第4回は、リクルートです。1960年の創業時より「個の尊重」を大切にしており、現在のグループ従業員の平均年齢は30代中盤、課長職以上の女性管理職比率は約25%と、年齢や性別に限らず活躍の場が与えられています。下編では、3年前から導入した女性管理職向けの「マネジメントスタイル構築研修」を受講したリクルート 住まいカンパニーでグループマネジャーを務める和田香織里さんに、印象に残った研修内容や参加してどう役に立ったのか聞きました。

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リクルート 自分の強み・弱みを知り最強のチームを作る


異動し担当エリア、メンバーの数が倍に

―― 「マネジメントスタイル構築研修」を受けようと思ったきっかけを教えてください

和田香織里さん(以下、敬称略) 住宅領域に関わる商品、サービスを提供している「SUUMO(スーモ)」で売買流通領域の営業を担当しています。2018年4月に千葉県内を担当するグループマネジャーになり、2019年10月に異動して東京全域を担当するマネジャーになりました。

 もともとアルバイト職でリクルートに入社し、契約社員を経て30歳で正社員に登用されたという変わった経歴なんです。そもそもマネジャーになりたいという考えはありませんでした。

 それでもマネジャーになり1年半。自分で営業していたときとは違う、難しさを感じることも多かったです。さらに、ちょうどこの研修の話を聞いたタイミングで異動することが決まり、担当エリアが広がり、チームのメンバーも4~5人から13人へと増えることになりました。

 実は私は4歳の娘がいるワーキングマザーでもあり、シングルマザーでもあるんです。完全にワンオペ育児のため限られた時間の中で、これまでの倍以上のメンバーやお客様を担当しなければならなくなり、どうしようと不安を感じていました。

 そこで、早く自分の強みを知って、個々のメンバーの強みを伸ばして成長させたい、会社の要望に応えられるようになりたいと思い、研修を受けることを希望しました。

「限られた時間の中で、これまでの倍以上のメンバーやお客様を担当しなければならなくなり、研修を受けることを希望しました」
「限られた時間の中で、これまでの倍以上のメンバーやお客様を担当しなければならなくなり、研修を受けることを希望しました」