34の資質から自分の強み・弱みを把握する

―― 具体的にはどのような研修内容なのでしょうか?

塚本 研修は1年に1度、女性課長職全員を対象に希望制で行っています。年齢で区切っているわけではないので、20代もいれば40代もいます。約3時間半の集合型の研修で、毎年40名前後が参加しています。

 流れとしては、研修前に米国ギャラップ社が開発したオンライン才能診断ツール「クリフトンストレングス・ファインダー(R)(以下ストレングスファインダー)」を受けてもらいます。Webサイト上で177個の質問に答えることで、自分の強みや弱みが導き出されるものです。34の資質があり、大まかに「人間関係構築力」「影響力」「実行力」「戦略的思考力」の4つのグループに分けられます。

 自分の強みとなる上位5項目と、弱みとなる下位5項目の資質が分かった後は、それぞれを裏付ける仕事上のエピソードを自分で記入していきます。例えば、「親密性」が上位に入った場合、「実際に一人ひとりに対して丁寧なコミュニケーションを取ることで、親密な関係が築けている。360度評価の値も高い。ただ、メンバー数が少ないからできているのかもしれない……」といったように、具体的に記入します。

 研修では、講師のナビゲートで34の資質を深く理解します。最終的には、資質の結果を基に自分のマネジメントスタイルを言語化してもらいます。良い悪いはなく、自分で自分を理解し型を決めることが大事で、それをサポートする研修です。

「ストレングスファインダー」の4つのグループと34資質
※下記HPより引用
ギャラップのクリフトンストレングスファインダー

<1>人間関係構築力
適応性、運命思考、成長促進、共感性、調和性、包含、個別化、ポジティブ、親密性

<2>影響力
活発性、指令性、コミュニケーション、競争性、最上志向、自己確信、自我、社交性

<3>実行力
達成欲、アレンジ、信念、公平性、慎重さ、規律性、目標志向、責任感、回復志向

<4>戦略的思考力
分析思考、原点思考、未来志向、着想、収集心、内省、学習欲、戦略性