2日目は、対立は具体的にどういうものなのか、それをどう解決していくのかということを、ケーススタディーやロールプレイングを通して学んでいきます。今後も年3回ほど、希望者を集めて開催する予定です。

社員自らが育ち、会社がサポートする

鈴木 今までは、この研修を受けなさいと選抜して指名することが多かったので、受け身になってしまう社員が少なからずいました。そのカルチャーも変えていきたいということで、選抜や必修ではなく、自ら手を挙げて参加する研修のラインアップを増やしていきたいと思っています。

 社員教育のスタンスも大きく変えようとしています。会社が社員を育てるスタンスから、社員一人ひとりが自ら育ち、会社はそれをサポートする、という方向に持っていこうとしています。

 そのためには、社員自らがキャリアを描く「キャリア自律」ができるよう、人材育成の中でキャリア開発という考え方をより強く出していこうと思っています。キャリア自律をしていくことで、自分なりの考え方や自分なりの視点がより確立していき、違いが生まれ、それを認め合い受容していくことで組織として高まり、イノベーションが創出されるかもしれません。

 現在、28歳、35歳、45歳、55歳のタイミングで、集合型のキャリアデザイン研修を行っています。それ以外にも、キャリアをしっかりと考えてもらえるような環境や仕組みをつくっています。例えば、イントラネットにキャリアサイトをつくり、さまざまなキャリアを紹介したり、グループ会社の紹介をしたり、キャリアコンサルティングを受けられるような支援も整えていくつもりです。