2021年までに女性リーダー比率12%を目指す

―― 「キリンウィメンズカレッジ」が始まったきっかけを教えてください。

豊福美咲さん(以下、敬称略) 女性活躍推進が始まる前は、どうしても結婚や出産などのライフイベントで会社を辞める女性が少なくない状況でした。2007年より女性活躍推進策が始まったものの、ビジネススキルをインプットする機会や実践の場がなかなかありませんでした。そこで、2009年に女性社員が実務リーダーや経営職にチャレンジする意識と機会を醸成するための研修プログラムとして「キリンウィメンズカレッジ」が始まりました。

女性活躍推進を担当する豊福さん
女性活躍推進を担当する豊福さん

  豊福 さらに、2013年に「2021年長期経営構想」を策定。多様な人がより生き生きと仕事ができる組織風土の実現を目指す中で、女性活躍推進の長期計画「KWN2021」が策定されました。2021年までにキリンホールディングス、キリンビール、キリンビバレッジ、メルシャンの4社の女性リーダーを2013年の3倍(女性リーダー比率12%)にするというものです。

 そこで、経営職を目指す女性の育成にさらに力を入れようと「キリンウィメンズカレッジ」の内容を一新。経営職になる前段階の女性社員に、経営職候補としての意識を高め、よりチャレンジングなリーダー業務へ挑むスキルと機会を醸成し、個人のパワーアップと組織の力につなげるのが狙いで始まりました。