2030年までに、指導的地位に女性が占める割合を少なくとも30%程度にすることを目標としている政府。全体としてはまだまだ低い水準ではあるものの、女性管理職を増やす取り組みや、ARIA世代の女性が長期的なキャリアプランを描けるような支援を行う企業も増えています。そこで、女性管理職研修をはじめ、女性の活躍推進を積極的に行っている企業を取材し、各企業の取り組みを紹介します。

 第13回は、eコマースにおける世界的なリーディングカンパニーの日本法人、アマゾンジャパンです。社員数は約8500人、出身国や地域は50以上にのぼり、多様性と個人の価値観を尊重しています。

 下編では、アマゾンジャパン カスタマーサービスオペレーションズ マネージメントディレクターの鳴坂育子さんと、アマゾンジャパン 坂戸FCサイトリード(拠点責任者)の佐藤涼子さんに話を聞きました。

成長が速い会社だからこそ、自分にとってもチャレンジング

編集部(以下、略) まずは鳴坂さんに話を伺います。いままでのキャリアについて教えてください。

鳴坂さん(以下、鳴坂) Amazon日本法人設立の4年後の2004年に、サプライチェーン部門のシステム導入担当としてアマゾンジャパンに入社しました。

 Amazonのシステムはものすごく複雑にもかかわらず、担当は私しかいなくて……。1人で全部カバーするのは無理だからチームメンバーを採用してほしいと上司に相談し、その流れで05年からチームリーダーを務めることに。14年から事業本部長として、物流網の構築、運用、利便性の向上を図る部署を統括してきました。

 21年の2月からはカスタマーサービスの責任者を務めています。お客様からの問い合わせに対するオペレーション全般を担当し、ヘルプページのコンテンツや問い合わせチャットのボットの改善、そもそもお客様が問い合わせをしないで済むよう、問題点の根本解決を他部署と連携して行うなど、お客様がサイトを訪れた瞬間から、満足度の高い買い物経験を得られるために何ができるか、積極的に取り組んでいます。

アマゾンジャパン カスタマーサービス オペレーションズ マネージメント<br>ディレクター 鳴坂育子さん
アマゾンジャパン カスタマーサービス オペレーションズ マネージメント
ディレクター 鳴坂育子さん