宮園 メンターは上司でもなく、コーチでもない。何てことない会話をしながらも「気付き」を引き出せるのがメンターの価値で、そのためにどう話をすればいいのか教えてもらいました。先日、1度メンターをやった後に、他のメンターと一緒にフォローアップの研修を受けました。話の持っていき方など、いろいろな学びがありました。

ゴールを共有してから面談をスタート

―― 社内メンタープログラムでは、メンターとしてどのようなことをしているのですか?

宮園 今は1人メンティがいます。課長職になったばかりの女性です。基本的には、メンタープログラムを受けることで何を知りたいのか、何をやっていきたいか、最終的に自分をどのように変えていきたいのかというゴールを共有してから話を始めます。彼女とは違う部署で面識も全くなく、初めにお互い自己紹介をして人となりを知ってから、面談をスタートしました。

 期間は3カ月で、月に1回程度、社内の会議室で面談をしています。組織の中で課長としてどう振る舞っていったらいいのか、上司との関係をどう作っていったらいいのか、どうしたらチームとしての業績を認めてもらえるのだろうか、といった内容を話します。

 メンティに限らず課長クラスからよく相談を受けるのが、現場から一歩離れて組織をマネジメントするのか、プレイングマネージャーとして仕事を回していくのか、上司と考え方が合わず悩んでいるという話です。そんなときは、マネジメントスタイルは人それぞれでどちらも間違いではないので、自分のマネジメントスタイルを上司にうまく理解してもらうようコミュニケーションをとることが大事だと伝えています。