―― 実際にメンタリングを受けてどうでしたか?

 正直なところ、最初は私自身も何を話せばいいのだろう、しかも社外の人だから仕事の話をしても分からないだろうし、何か解決するのかな、と思っていました。ですが、メンターが上手に話を引き出してくれるんです。悩みも自分はないと思っていたのに、話をしているうちに課題が見えてきました。

 自分の中では処理できたつもりになっていたり、気にもしていなかったりすることでも、引っ張り出してもらうと頭の中が整理できたり、違う気付きがあったりするんです。自分は意外と人に相談していなかったんだ、そして話してみると違う視点が得られることがあるんだ、と知ることができました。

 友達や社内の他の管理職の女性と話すのとは違って、メンターとはちょっと距離があります。同じ社内の人や私のことをよく知っている人だと、「うちの会社だから仕方ないよね」「宮園さんだったらこうしちゃうよね」というように帰結しがちです。メンターが私のことや仕事内容を詳しく知らないからこそ、新しい視点や意見をもらうことができました。

励ましてくれると、ポジティブな気持ちになれる

宮園 メンターはとにかく励ましてくれるし、肯定してくれます。自分はダメだな、と思っているときに、あなたはこういうことができるんだから大丈夫、と背中を押してもらえる機会は意外とないじゃないですか。上司も面と向かって褒めてくれないですし(笑)。メンターと話すといつも、ポジティブな気持ちになることができました。

 仕事の業績を褒めてもらうことはあっても、人となりを褒めてもらうことはあまりありません。でも、そういうことが前向きに仕事をするためには大事なんだと気づくことができました。

―― 宮園さんはメンタリングスキルの研修も受けたと聞きました。何を学んだのですか?