コロナ禍で在宅勤務が進み、女性が急に輝き出す?!

ステファニー コロナ禍による在宅勤務の浸透で、女性が急に輝き出すというような側面もあるのではないかと思います。

 私自身、2020年3月から原則在宅勤務をしています。私の管轄する部門も皆在宅勤務ですが、生産性が落ちているということは全くありません。

 多くの女性は何十年も在宅勤務を求めてきましたが、現実にはなかなか進みませんでした。けれど、在宅勤務の社会的な要請が高まった途端、一気に実現されました。これは非常に興味深い点です。

 現在、私の3人の子どもたちは学校に行くことができない状態なのですが、家で子どもの面倒を見ながら何の問題もなく仕事をすることができます。女性にとって非常にパワフルに働ける環境だと思いますので、在宅勤務を永続的なオプションとして提供したいと思っています。

「ロンドンの環境に比べ、日本はワーキングマザーへの支援が少ないと感じます」
「ロンドンの環境に比べ、日本はワーキングマザーへの支援が少ないと感じます」

常に前に進み続けなければならない

―― 今後の女性活躍推進の取り組みについて教えてください。

ステファニー 目標にはまだまだ到達していないと思っています。メンターシップ制度の導入も、まだ検討を進めている段階です。また世界各地域にある私たちのすべてのオフィスがすべて同じレベルに達している訳ではありません。プレゼンテーションのスキルアップや社員啓蒙を目的とした社内セミナーなどもさらに進めていきたいと思っています。

 常に前進し続けなければいけません。やれることはまだたくさんあると思っています。

 ※近日公開の「下」では、「ウィメンズ・グループ」のリーダーに話を聞きます。

取材・文/平野友紀子 撮影/鈴木愛子