採用される人とされない人には明確な差があった!
続けて、企業が中途採用するタイミングについて話が及びました。
「企業が中途採用するタイミングは、そのほとんどが前任者の退職時です。欲しい理想の人材は『前任者の仕事を引き継げる人』ですが、人事部は長年の経験で、前任者と全く同じ業務をこなせる人に出会うことは不可能だと知っています。ではどんな人を採用するのか。これを知っているのといないのとで、『面接に強い人』か『弱い人』かが分かれます」
面接官がどのような人を採用するのか、来場者が各自で考えてから、回答の説明に入りました(なお、講演の詳しい内容は、10月号特集「40歳からの成功する転職」の記事をご覧ください。全文を掲載しています)。
「ほとんどの面接官には採用決裁権がないことを理解しておくことも大事」と秋山さん。つまり、「面接に強い人」は、企業がどんな人を求めているのか正確に把握し、自分がどう貢献できるのかを話せ、誰が決裁権かを知っている人、ということになります。
めったに聞けない採用側の本音に、来場者が「なるほど」と大きくうなずく姿が何度も見られました。
「面接に強い人」になるワークショップを実施
自分が転職を希望する企業にどのような貢献ができるかを語るには、「自分の強みを伝える言葉」を持つことが必要です。そこで、自分の強みを書き出すワークショップを実施しました。
まずは例として、司会進行役の女性スタッフが自らの強みを発表しました。
「私の強みは、ゼロベースで新たに発想する課題解決力があることです。大学院での研究テーマは『カビの研究』。科学データに基づく自己理解、転機の生かし方も研究領域です。家族はひと回り年上の夫と、2人の子どもがいます」
それに対する、秋山さんの回答は
「女性は家族をマネジメントする能力が高いですから、家族構成を書き出すのも立派な強みの表現ですよ」
そして来場者も各自の強みを紙に書き出し、3人が1組になりチーム内で発表し合いました。