2019年6月27日の夜、東京・渋谷公園通りの一角が、働く女性たちの熱気に包まれました。「第1回日経ARIA読者交流会」の会場には、30代から50代まで、ビジネスの第一線で活躍する読者が約70人集結。なかにはニューヨークから駆けつけた参加者もいました。シンポジウムでは、世代・トレンド評論家の牛窪恵さんと、イイオンナ推進プロジェクト代表の網野麻理さんをゲストに迎え、編集長の羽生祥子をモデレーターとして濃厚な本音トークが繰り広げられました。

約70人の日経ARIA読者が来場。二人のゲストを迎えたトークセッションに熱心に耳を傾けた

ストーカー被害に遭って人生が変わった

日経xwoman総編集長・羽生祥子(以下、羽生) 本日は「ARIA世代これからの生き方・働き方」というテーマで、お二人のゲストにお話を伺います。きれいなお姉さん二人にご登場いただきました。まずは、自己紹介をお願いします。

世代・トレンド評論家 牛窪恵さん(以下、牛窪) 初めまして。私、マーケティングライターの牛窪恵と申します。大学卒業後に大手出版社に就職。入社当時はバブル景気の真っ盛りでした。そこで5年間勤めた後に物書きになりたくて、会社を辞めました。

 今は、コメンテーターとしてテレビ番組に出演していますが、その際、よく「おひとりさまマーケット」「草食系男子」を世に広めた人として紹介されます。前者は、2004年に『男が知らない「おひとりさま」マーケット―最強のリピーター&クチコミニスト』という本を出版したのがきっかけです。

 もともと「おひとりさま」は、ジャーナリストの岩下久美子さんが1999年、女性の自立を目指して使われた言葉です。それをマーケティング論に発展させたのが、私の本でした。岩下さんが2001年に不慮の事故で亡くなり、彼女の思いを広めたい気持ちもありました。

 実は私、20代でストーカー被害に遭いまして、殺されそうになりました。日本ではストーカーという言葉がまだなくて認知されていませんでしたが、親しい人のアドバイスで、なんとか難を逃れられました。私が立ち直って仕事を再開できたのは、それから半年以上たってから。そのときに取材したのが、先ほどの岩下さんでした。

 もう1つ、私のキャリアに大きな影響を与えたのが、母の熟年離婚でした。父はテレビ局のプロデューサーで浮気ばっかり。一方、母は仕事を続けたかったのに、結婚後に専業主婦としてずっと家に閉じ込められて……。そんな母が父と離婚して働き直した姿を見ていたので、「女性がいきいきと働き続けて、自立して生きられる社会にしたい」という思いもあり、起業しました。

「ホンマでっか!?TV」(フジテレビ系列)、「所さん!大変ですよ」(NHK)などテレビ番組のコメンテーターとして活躍中の世代・トレンド評論家、牛窪恵さん