メイクアップアーティストの草分けとして60年以上にわたり美容の仕事の最先端にいる小林照子さん。84歳を迎えた現在もなお、現役のトップアーティスト、美容研究家として活躍し、後進の育成にも注力しています。そんな小林さんにARIA世代の女性が、自分の印象と中身のギャップ、メイクの悩みなどを相談。「なりたい自分」に近づいてキャリア、プライベート共に毎日を生き生きと過ごすための「開運メイク」を教えてもらいます。

今回のお悩み&こうなりたい!
「派手な印象に見られるのがイヤ。自分を上品に見せたい」

BEFORE

・華やかさと派手さの境目が微妙
・チークで顔にメリハリ
・眉はキリッと感を意識

プロフィル
中山利加さん(45歳)。接客業のスタッフ教育担当講師などをフリーランスで務める傍ら、認定医療福祉インストラクターの資格を生かし、医療・福祉業界への研修なども手がける。ファッションや音楽にも精通。

中山利加さん(以下、敬称略) はじめまして。メイクが大好きなので、先生にお会いできるのをとても楽しみにしていました!

 ぜひ、少しでも自分が上品に見えるようなメイクを教えていただきたいです。

小林照子さん(以下、敬称略) 中山さんはとっても華がありますね。お会いした瞬間にこちらの気持ちまでパッと明るくなりましたよ。

 上品に見えるようなメイクを教えてほしいというのは、何か理由があるのでしょうか。

中山 現在、フリーランスで接客業のセミナー講師や、医療・福祉業界への研修などを行っているのですが、今後は富裕層向けのビジネスも手がけていきたいと考えています。そのためには保守的な方々にも好印象をもたれるようなメイクも必要かなと思うんです。

 今は先生がおっしゃってくださったように「華やか」という印象をもってくださる方もいるのですが、一方で見た目が「派手」とも思われがちで、身だしなみが重視されるマナー講師などにはなかなか採用されないんですよね……。

小林 そうなんですね。それでちょっと今のメイクにも迷いがあるのかしら。ご自身が自分の華やかさを持て余しているような感じがなんとなく伝わってくるのですが。

中山 さすが先生、鋭いです! 人から華やかと言ってもらえるのはうれしいですし、自分でもそういう部分は大切にしたいと思っています。ただ、今のメイクが本当に自分に合っているのか、実はもっと印象が良く見えるメイクがあるのではないか、という迷いもずっとありまして。ビジネスにおけるメイクの正解もいまだによく分からないままですし。

小林 最初に申し上げたとおり、中山さんには第一印象から人の気持ちを明るく照らしてくれるような華がありますよね。それは何ものにも代えがたい中山さんの「宝」ですし、ぜひ誇りに思ってください。メイクでも遠慮せずに華やかさを出していくべきですよ。

 ただし、華やかさの表現にはセンスが求められるのも事実。一歩間違うと、ベタッとくどい印象を与えてしまうので、その点は気をつけましょう。ぜひ、くどくならないかわいらしさをメイクで目指してみましょう。

中山 わあ、楽しみです!

小林 テーマはずばり、「赤ちゃん返り」。赤ちゃんって、元気でかわいい存在そのものですよね。中山さんは目、鼻、口とそれぞれのパーツに丸みがあって、それが顔全体を愛らしく見せています。メイクでパーツを引き立てることで、赤ちゃんのようなピュアなかわいらしさを表現できること間違いなし、です。

中山 よろしくお願いします!

「もともともっている華やかな存在感をメイクで堂々と表現したほうが、逆に派手と悪目立ちすることがなくなり、ビジネスチャンスも広がると思いますよ」(小林さん)
「もともともっている華やかな存在感をメイクで堂々と表現したほうが、逆に派手と悪目立ちすることがなくなり、ビジネスチャンスも広がると思いますよ」(小林さん)