女4人コリー・ハートを追いかけて来た

 さて、私たち女4人がどうしてカナダのケベックに来ているかというと、コリー・ハートというアーティストのコンサートを見て、聴いて、彼にインタビューするためなのよね。

 4人のメンツですけれど、まず80年代からラジオや音楽雑誌で、主にイギリスのデュラン・デュランやクイーンなどを日本に紹介。今は韓国エンターテインメントに激しくハマっている音楽ジャーナリストのスヌーピーこと、今泉圭姫子(イマイズミケイコ)さん。

 もう一人はコリー大好き人間で、今は結婚してカリフォルニアに住んで、音楽関係の仕事をしているサム勝田さんという女性。

 私もサムもスヌーピーも「まもなくコリーは日本に来るんだから(注:7月に来日公演が行われた)、わざわざなぜ行くの!?」とあきれられながらも、無理やり休みをつくって、自分のお金で飛んで来たのですが、日本のプロモーターが私たちのお世話係と、コリーの日本公演の打ち合わせなどのために、カナダ生まれの尚子さんを同行させてくれたというわけで、皆さんお年の頃はだいたい見た通りの40代アップという、ほぼ同期生です。

湯川さんと一緒にカナダに行った(左から)スヌーピーこと今泉圭姫子さん、キョードー・インターナショナルの稲垣尚子さん、サム勝田さん
湯川さんと一緒にカナダに行った(左から)スヌーピーこと今泉圭姫子さん、キョードー・インターナショナルの稲垣尚子さん、サム勝田さん

 でも、あなたはコリー・ハートなんて言っても知らないかもね。80年代はカナダだけでなく、アメリカや日本でも大変な人気で、ちょっと無口で、陰りのある雰囲気から、カナダのジェームス・ディーンと言われたりしていた人だったんですよね。えっ? ジェームス・ディーンも知らないって?! まっ、いっか。

 とにかく80年代、それも特に1983年ごろは、イギリスからはワム!や、カルチャー・クラブ、アメリカからはシンディ・ローパーやボン・ジョヴィなど、音楽映像を流すMTVというチャンネルが大人気になった時だったので、すごくビジュアル的にも華やかで魅力的なアーティストが、世界のあちこちから出て来た。そんな頃にカナダから飛び出して来たのが、シンガー・ソングライターでロック系のブライアン・アダムスと、このコリー・ハートだったわけ。