ハーレムでの感動の出会いから33年

 このミュージカルは日本でも1988年に初演されて大ヒットを記録。以来、何回かキャストや内容を変えて来日していますが、この日本の初演に先がけて、日本市場に向けての視察のような仕事でハーレムまで見に行って、感動のあまり腰が抜けたようになって客席に座っていた私に、「あなたが日本から来てくれた人なの?」とヴァイが声をかけてくれた……その日から33年間交流を続けてきました。

亀渕さんと、そして同行した東京女声合唱団のメンバーたちとハーレムのスタジオで
亀渕さんと、そして同行した東京女声合唱団のメンバーたちとハーレムのスタジオで
亀渕さんと、そして同行した東京女声合唱団のメンバーたちとハーレムのスタジオで

 お互いに女性のDJとしても草分けの経験をしていたり、子どもを持って仕事をしてきたりしたので、本当に腹を割って話せる親友として付き合ってきましたし、私が東京女声合唱団というゴスペルを日本語で歌う自分の合唱団を持ってからは、わざわざヴァイの指導を受けに、有志のメンバーたちを連れてハーレムを訪問。日曜日の教会で『アメイジング・グレイス』を日本語で歌ったり、ヴァイがやっている人気のゴスペル・ブランチの店で、今は亡き日本のゴスペルの母、亀渕友香さんと歌ったりして、世界中から来ている観光客から大きな声援と拍手をもらった楽しい思い出も、今では私の大きな宝物になっています。

ハーレムのスタジオでレッスンを受けたり、ハーレムの教会で日本語ゴスペルを披露したりしたときの様子
ハーレムのスタジオでレッスンを受けたり、ハーレムの教会で日本語ゴスペルを披露したりしたときの様子
ハーレムのスタジオでレッスンを受けたり、ハーレムの教会で日本語ゴスペルを披露したりしたときの様子

 そのヴァイ・ヒギンセンからは、「こんな時だから、皆と一緒にレッスンはできなくても、家の中で家族や子どもたちと、時には窓を開けて、近所の人たちにも聞こえるようにゴスペルを歌って下さい。この試練は、誰にも等しく神さまが与えて下さっているのだから、それを公平な心と魂で受け止めて大切に生きて下さい。私は毎日テレワークや電話会議で、やがて夜が明ける日のために仕事の計画や企画をしています。どうぞ私の大切な日本の友人たちに、愛している!と伝えて下さい」とメッセージをもらいました。