音楽評論家、作詞家として50年以上のキャリアを持つ湯川れい子さん。国内のみならず世界中のスターやアーティストと親交を深めてきました。そんな湯川さんによる自筆のコラムです。世界中のアーティストとの交流、昨今のエンターテインメントについて考えていること、さまざまな土地を旅して感じていることなどをつづってもらいます。

日本一のパワースポットと呼ばれる熱海の来宮神社

 令和2年の年明けは、どうお過ごしでしたか?

 今年2020年は十二支で「子」の年。ねずみ年です。私は今年年女で、1月22日にめでたく84歳になりました。ひゃあ~!! と言っても、当人としての日常は変わらず、毎晩ベッドに入るのは午前3時という忙しい生活が続いていますから、あまり実感がありません。

 年相応にあちこち不具合など出てくるし、自分の年齢を感じないと言ったら嘘になるけれど、仕事量は年を経るほどに増えています。私と同年代の仲間たちを見ていても、皆さん同じように悲鳴を上げながら、それぞれダイナミックに働いています。そんな時代になってきたのでしょうね。ほとんどは女性ばかりですけれど(笑)

 メチャクチャ忙しかった年末は、元日から5日までのお正月休みをひたすら楽しみにして生きていました。中でも待ちかねていたのが、1月3日午後3時に、新春のご祈祷(きとう)をお願いしていた静岡県熱海市の来宮(きのみや)神社詣でです。

 来宮神社は今では日本一のパワースポットなどと呼ばれて、2000年以上も生きてきた大楠の木の周りを巡ると一年寿命が延びるとか、古来ここに祭られている弁財天をお参りすると、懐にお金が入ってくる……とか言われているそうです。

 でもね、もしそうなら、来宮は今から1300年以上も昔、和銅3年(710年)頃に最初のご神事が行われるようになったと言われていますから、今さらどうしてブームに? と思いますけれど(笑)

熱海の来宮神社
熱海の来宮神社
2000年以上も生きてきた大楠の木
2000年以上も生きてきた大楠の木
大楠の由来
大楠の由来
神主さんである雨宮盛克さん。すごく美声!
神主さんである雨宮盛克さん。すごく美声!