栄養バランスを崩さず、「あれ、やせた?」と聞かれるくらいゆっくりやせる――。管理栄養士で料理研究家の藤井恵さんの新著『藤井恵の腹凹ごはん』から、太りにくい食べ方のヒントを教わります。今回は、体重が急に増えたときに役立つレシピです。

 あまり体を動かしていないのに食べ過ぎる日が続き、体重計に乗ったら、「え!」と驚く数字……。そんな経験、ありませんか? なんとか体重を減らそうと、食事を極端に我慢すると、ストレスがたまって、イライラ。それなのに、なかなかやせられないという悪循環に。

 藤井恵さんは、「空腹を我慢するようなダイエットはなかなかうまくいきません。食材選びの工夫で、おなかを満足させることが、うまく体重を元に戻す秘訣です」と話します。ダイエットに適した食材は、「腸にいいもの」のほか、「糖質を多く含む主食と置き換えられるもの」「低カロリーでかさ増しできるもの」だそうです。これらを意識して、食事を組み立てましょう。

 「腸にいいもの」は、連載第1回の「太りにくいレシピ 毎日食べる3つの食材とは?」で紹介した、キノコ、海藻、発酵食です。まずは、この3食材を取るように心がけましょう。

 そのうえで、「急に増えた体重を戻すには、ご飯、パン、麺類などの主食に多く含まれる糖質を減らす必要があります。でも、主食を完全にカットすることは、栄養バランスが崩れるのでお勧めしません。そこで、『主食もどき』で、おなかを満足させつつ、糖質を少し減らしていきましょう

パンの置き換えに高野豆腐 見た目も食感も◎

 藤井さんのオススメの一つが、パンを高野豆腐に代えること。「高野豆腐を戻して、厚みを半分に切り、フライパンで焼き、ピザ用チーズをのせるだけです」(藤井さん)。こう調理することで、高野豆腐特有の風味が気にならなくなり、見た目だけでなく食感もパン風に。大豆製品である高野豆腐にはたんぱく質などの女性が取りたい栄養がギュッと詰まっています。

 次ページでレシピを紹介します。