年を重ねるうちに、太りやすくなったと感じる方は少なくないでしょう。だからといって食事量をぐっと減らして急激にやせると、今度は老けて見えてしまいます。「あれ、やせた?」と聞かれるくらい、少しずつやせるのが理想的。管理栄養士で料理研究家の藤井恵さんは、40代で食べ方を変えて、太りにくくなったといいます。近著の『藤井恵の腹凹ごはん』から、無理のないダイエットに役立つレシピを教わります。

10年前から「腸にいい3食材」を毎日食べるようにしたら…

 ヘルシーなのに、物足りなさをまったく感じさせないレシピで、テレビ、雑誌などで大活躍の藤井恵さん。洗練されたライフスタイルでも人気を集めています。藤井さんは10年ほど前に、腸にいいレシピの開発を手がけたことをきっかけに、食べ方を変えたそうです。

 「キノコ、海藻、発酵食を食べることが大切だと腸の研究者の方から伺い、これら3つの食材を1日のうちに必ず食べるように自分でも実践しました。すると、お通じは良くなるし、体調は整うしで、太りにくくなったんです」(藤井さん)

 キノコと海藻は、食物繊維が豊富な食材の代表。キノコには食物繊維の中でも不溶性繊維が、海藻には水溶性繊維が多く、腸内環境を整えてくれます。さらに、どちらも低カロリーかつ低糖質なので、ダイエットにも役立つというわけです。

 発酵食は、納豆、ヨーグルト、キムチのほか、調味料として使う味噌、塩麹などを取るそうです。

キノコ、海藻、発酵食。「今日は3つの食材を取ったかな?」と考えてみる
キノコ、海藻、発酵食。「今日は3つの食材を取ったかな?」と考えてみる

 3つの食材を手軽に取るコツとして、「海藻は、ワカメが最もいろんなレシピに展開しやすいでしょう。水で戻して冷蔵庫にストックしておくと、すぐに使えます。戻した状態で4~5日保存可能です」(藤井さん)

 また、キノコは、数種類をまとめて塩と酒と一緒に加熱したものを作っておくと便利。味噌汁や納豆に加えられます。この2つは、藤井さん自身も冷蔵庫にストックしているそうです。

水で戻したワカメと、キノコのミックス。藤井さんは冷蔵庫にいつもストックしている
水で戻したワカメと、キノコのミックス。藤井さんは冷蔵庫にいつもストックしている

 藤井さんに教えてもらった、キノコ、海藻、発酵食の3つを使ったカンタンな副菜レシピを、次ページから紹介します。