20代、30代を仕事に学びにと忙しく過ごし、生活が落ち着いたアラフォー、アラフィフで婚活を始める女性が増えてきました。周りを見渡すと40代、50代でよきパートナーに巡り合った友人もちらほら。とはいえ、ARIA世代の婚活はそれほど甘くありません。結婚相談所を主宰し、仲人として数々のカップル成立をサポートしてきた鎌田れいさんが令和の婚活サバイバル術を語ります。

 新型コロナウイルスの感染拡大で、不要不急の外出が制限されるようになりました。以前に比べて人と出会う機会が極端に減り、孤独を感じる人もいるでしょう。2020年の夏ごろから、婚活希望者が例年よりも増え、ことに40代、50代、60代の婚活が活発になりました。

 これらの世代は、20代、30代と比べると再婚者も目立ちます。そこで発生してくるのが、本人は結婚したくても子どもが反対をするケースです。今回は、そんな事例を見ていきましょう。

3年前に妻を亡くした男性との交際

 美江さん(49歳、仮名)は、昨年の12月初めに義隆さん(54歳、仮名)とお見合いをしました。美江さんは、初婚でしたが、義隆さんは再婚で、長女、次女、長男の順で3人のお子さんがいました。3年前に妻をがんで亡くし、その時に大学2年生だった息子が、卒業して就職。上の娘2人は既に結婚をしていたので、子どもたちが手を離れたことをきっかけに婚活を始めたのです。

 お見合いを終えた美江さんが、義隆さんについてこんなことを言っていました。

 「見た目も若々しいし、話にもユーモアのセンスがあって楽しい。大手企業にお勤めなので、収入も安定している。ただネックは、3人のお子さんがいることですね」

 そこで私は言いました。

 「一番下の長男さんは、一人暮らしをしているし、上のお嬢様2人は結婚して家庭を築いている。もう子どもたちに大きなお金がかかることもないだろうし、2人の生活を2人のペースで築いていけばいいんじゃないですか?

 こうして、お付き合いがスタートしました。これまで美江さんは、50代初婚男性と何度かお見合いをして交際に入りましたが、1、2度お会いすると、美江さんのほうから「交際終了」を出していました。皆さん真面目でいい人ではあるのだけれど、気の利かない堅物が多かったからです。

 55歳の男性と初めてデートしたとき、こんなことがありました。