20代、30代を仕事に学びにと忙しく過ごし、生活が落ち着いたアラフォー、アラフィフで婚活を始める女性が増えてきました。周りを見渡すと40代、50代で良きパートナーに巡り合った友人もちらほら。とはいえ、ARIA世代の婚活はそれほど甘くありません。結婚相談所を主宰し、仲人として数々のカップル成立をサポートしてきた鎌田れいさんが令和の婚活サバイバル術を語ります。

 あなたは、母親をどんなふうに思っていますか? 何でも話せるかけがえのない親友のような存在だと感じている人もいるでしょう。過干渉で、思春期から現在に至るまで母親のことを疎ましく思っている人もいるでしょう。

 いずれにせよ娘にとって母親は、生まれたときから一番身近にいる同性。切っても切れない間柄だからこそ、好き嫌いは関係なく、ときに40代、50代の婚活を難しくさせてしまう存在でもあります。

DVで離婚した母親と二人暮らしの女性

 女子高、女子大育ちで、恋愛らしい恋愛をしないままに年を重ねてしまった美波さん(仮名)は、42歳にして初めて婚活をすることを決意しました。

 これまで祖母、母、美波さんの三人で暮らしてきましたが、昨年の夏に祖母が他界。人の命には限りがあることを改めて感じ、何十年か後に母がいなくなったら、一人取り残されてしまう。そう考えると、いいようのない寂しさを覚えたといいます。

祖母が他界した後は母親と二人暮らし(写真はイメージ)
祖母が他界した後は母親と二人暮らし(写真はイメージ)

 両親は、美波さんが中学1年のときに離婚しました。その後は、母の実家で暮らしてきたのです。

 「離婚の原因は父のDVでした。母に暴力を振るう父を見て育ったので、男の人は怒ると怖い、という思いがありました。それに、学生時代は周りが女ばかりで、恋愛は別世界の出来事でした」

 学生時代に同級生たちが、テレビの男性アイドルたちに目を輝かせていたときも、美波さんは、宝塚のスターたちに夢中になっていました。

 そんな美波さんが一念発起し、婚活をスタートさせたのです。

 まずは、お見合い写真の撮影をしました。写真スタジオに私も同行し、プロのカメラマンに撮ってもらった写真の中から、ベストショットを4枚選びました。

 すると、その夜、美波さんから連絡が来ました。