夫婦の3組に1組が離婚するといわれる時代。結婚に理由があるのと同様、離婚にもまた理由があります。離婚までの4つの「峠」を経験者に打ち明けてもらいます。

佳代(仮名 47歳、会社員)
26歳で結婚、47歳で離婚。現在、娘と二人暮らし。

学生時代からの交際期間によぎった結婚への不安

 元夫とは10代から付き合い始め、彼が遠くの大学に進学したため、4年間の遠距離恋愛を経験しました。私は先に就職しており、休みの日には新幹線に乗り、身の回りの世話をしに彼の部屋を訪れることを心待ちにするような、愛情を育んだ期間でした。

 彼の大学の試験中に、私が寝過ごして朝食の支度が間に合わないことがありました。そのとき、彼は体の横で拳を震わせてイライラしていたことを覚えています。この程度のことでこんなにイライラするなら、この先の結婚はやめたほうがいいのではと、頭をよぎったのですが、それでも結婚したのは、今思えば私は「結婚」そのものに憧れがあっただけなのかもしれません。

 就職氷河期でしたが、彼は頑張って私の就職先に合わせて同じ地方に就職してくれ、お付き合いを始めた記念日に式を挙げて結婚し、すぐに息子が生まれました。一戸建てを共有名義で購入し、続いて娘も生まれました。夫の仕事は忙しく、朝6時前に出掛けて、夜12時近くに帰ってくる生活でした。

連載「実録 離婚までの4つの峠」では、みなさんの体験談を募集しています。男女問いません。実名は伏せて掲載いたします。

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