夫婦の3組に1組が離婚するといわれる時代。結婚に理由があるのと同様、離婚にもまた理由があります。離婚までの4つの「峠」を経験者に打ち明けてもらいます。

尚美(仮名 49歳、会社員)
24歳で結婚、37歳で離婚。現在は一人暮らし。

彼の真面目で明るい面に引かれて結婚

 元夫とは、大学3年生だった20歳のときに出会いました。彼は、子どもの頃海外で育ったことから英語が堪能で、将来海外で暮らしてみたいと思っていた私には魅力的に映りました。明るくて朗らかで真面目な人だと思い、24歳で結婚しました。

 お互いに実家暮らしだったので、一緒に暮らしたいと思い始め、同居するか、結婚するかを考えたときに、「家が厳しいから、きっと結婚前の同居は許してもらえない」という親への忖度(そんたく)から、結婚することに決めました。

 今の時代なら、反対を押し切ってでも、試しに一緒に暮らしていたと思います。そうすればよかったのかもしれません。

 2人とも会社員として働いており、結婚してもお互い忙しく過ごしていました。実家を出た解放感からか、それぞれの友人と遊びに出かけることも多く、一緒に暮らした6年間で、平日に夕飯を一緒に食べた記憶がありません。

 若さのせいか、人生経験の浅さからか、仕事やそれぞれの用事ですれ違いが続いても、お互いにすれ違いを解消しよう、心の距離を埋めようという気持ちも、すべも、持ち合わせていなかったように思います。

連載「実録 離婚までの4つの峠」では、みなさんの体験談を募集しています。男女問いません。実名は伏せて掲載いたします。

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