自分らしく「第2のキャリア」を築くには、40代から準備を
60代で自分らしくイキイキと働く女性たちのなかには、40~50代から準備していた、という人が少なくありません。
佐藤マリさん(仮名・66歳)は、義母の介護から手が離れた49歳のとき、保険会社で入力業務のパートを始めましたが、正社員と同様に働いても報酬が低いことが不満で、52歳で転職を決意。採用の年齢制限を超えていましたが、面接で熱い思いを伝え、ベンチャーの結婚相談所に正社員として入社しました。65歳の定年後は嘱託社員として再雇用され、婚活のオンラインコンシェルジュとして働いています。
子育てしながら食品メーカーで定年まで勤めた羽澄愛子さん(69歳)は、50歳のときに体調を崩して数カ月休職した際に、「定年後」を意識。以前から関心があった農業を学ぶため、月1回、「都会で学ぶこうち農業技術研修(こうちアグリスクール)」に1年間通い、定年後は長期研修のため、高知・四万十町へ。自然の豊かさに魅せられ、思い切って移住。野菜カフェを経営後、今は高知市でハウスきゅうりの栽培・加工販売や高知野菜の宅配などをされています。
この2人のように、自分らしい第2のキャリアを築くには、40~50代の現役時代に「学び」や「転職」などで興味のある分野に飛び込んでみることが大切です。
これまでに得たスキルで「できること」、「世の中から必要とされること」を棚卸しして、「好き」と重なる部分が、あなたにぴったりの「仕事」となります。
今、イキイキと働いている定年後の女性たちも、実際の行動に至るまでは迷ったり、やってみたらイメージと違ったり……といったこともあったはずです。まずは勇気を出して一歩を踏み出してみる。さらに、「私はこんなことが好き」「こんな活動をしている」と公言することも、「良いご縁」を呼び込むきっかけとなりますよ。
文/大江加代、日経WOMAN編集部 イラスト/おおの麻里
働く女性にとって「定年後」は未知の世界。自分に合った定年後の働き方、イチから知りたい「iDeCo」や資産運用、退職金や企業年金の賢いもらい方、親の「もしも」への備えなど、不安を解消して自分らしくセカンドステージを輝かせるためにすべきことを、オールカラーの図解付きで紹介。
アマゾンで購入する