最近はSDGsという言葉をよく耳にするようになりました。持続可能な開発目標を意味し、地球の未来を考えるためには不可欠の概念です。国連広報センターの所長としてSDGsの普及に尽力されている根本かおるさんに、その活動内容を聞いたスペシャルインタビュー(『ecomom』エコマム夏号掲載)の完全版をARIA読者へお届けします。

(1)「このままでは地球はもたない」世界が掲げた17の目標
(2)企業人として生活者として SDGsを「自分ごと化」 ←今回はココ

女子教育の充実が、よりよい仕事と収入増に直結

根本かおるさん(以下、敬称略) 男女格差と教育という問題も密接に結びついています。女子教育の向上を訴えているのが、最年少ノーベル平和賞のマララ・ユスフザイさん(※1)です。彼女が、3月に来日したときのメッセージが非常に印象的でしたね。

 「私は世界にいる1億3000万人の学校に通えていない女の子の代表として来ています。世界のリーダーは女の子が初等教育だけでなく、12年間の中等教育まで修了できるようにしてほしい」と力強く訴えていました。

 世界のすべての少女が中等教育まで受けるとその分よい仕事に就ける確率が高くなり、女性の生涯収入は合計で最大30兆ドル(約3300兆円)増えると見込まれています(※2)。

羽生祥子編集長(以下、――) 女子教育は社会政策だけではなく、経済政策でもあるということですね。日本や韓国は女子教育は熱心ですが、女性が社会に出てから活躍しにくいというイメージがあります。

根本 世界経済フォーラムが発表しているジェンダー・ギャップ指数では、日本や韓国は教育では男女平等でも、経済の分野ではかなり遅れていると評価されています。女性がプロフェッショナルとして、生涯働き続ける環境が十分整っていないという課題があるのだと思います。

(※1)マララ・ユスフザイ:人権活動家。パキスタンで武装勢力の脅威にさらされながら、子どもたちが教育を受ける権利を訴え続ける。2014年ノーベル平和賞受賞
(※2)マララ基金と世界銀行が試算
「男女格差と教育は密接な関係があります。女子教育の向上は経済的にも大きな影響を与えるはずです」(根本かおるさん)