「誰も取りこぼさずに、さまざまな格差をなくす」決意

根本 そうですね。例えば、日本では昨年、猛暑や水害が多くありました。このような気候変動による異常気象、異常災害は世界的な現象です。格差も拡大しています。国と国、先進国同士や途上国同士、都市と地方、男性と女性、多数派と少数派。あらゆる格差がほとんどの国で広がっています。

―― ひと昔前まで一億総中流社会といわれた日本でも、格差の拡大が社会問題になっています。

根本 格差の拡大は不平等感を生み、それが社会不安、ひいてはクーデターや紛争を引き起こします。これらの問題をどこかできちんと手当てしなくてはならない。しかも、国際社会全体で考えることが必要でした。先進国も途上国も等しく「自分ごと」として取り組むべきこと。それがSDGsの17の目標です。

―― 先進国にとっても「自分ごと」ということですね。

根本 そうです。国、自治体、大学、市民、家庭などありとあらゆる立場の人々が取りむことで、「誰も取り残さない」という強い決意を実現していきます。これははっきりと明記されていて、立場が弱く置き去りにされがちな人たちを最初からすくい上げていく、と掲げています。

 17の目標は、裏を返せばすべて人権に関わることなんです。食料、水、教育、仕事、生活、環境……。誰もがそれらの権利を享受できるようにすることが重要です。

国連広報センター長を務める、根本かおるさん。地球の未来を持続可能なものとして次世代につなぐためには、私たちひとりひとりが「自分ごと」としてとらえる当事者意識がとても重要
国連広報センター長を務める、根本かおるさん。地球の未来を持続可能なものとして次世代につなぐためには、私たちひとりひとりが「自分ごと」としてとらえる当事者意識がとても重要