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人生はいつもクラシック

松本志のぶ 自信のない私をラヴェルのボレロが励ました

(上)将来の夢はあるけれど、人前が苦手で自分に自信が持てなかった10代の頃


心に響いた、NYで活躍するキャリアウーマンの言葉

 上智大学の英語学科に進学した1年生のある日、授業で先生が英文翻訳の題材として、ニューズウィークの小さな記事を取り上げました。それはニューヨークのビジネスの世界で活躍する女性の小さなコラムでした。

 キャリアウーマンというと、何かしら突出した力を持った人というイメージがあるかもしれない。私自身もそんなふうに見てもらえているが、特に人と違ったことをしてきたつもりはない。ただ、やって当然のこと、周りからやってほしいと思われていることを1つ残らずきちんとやっただけ。例えば、出勤時間に遅れない、提出期限を守る、期待された成果を出す、といったこと。一つ一つは小さなことだけれど、それを1つも取りこぼすことなく積み上げるのはものすごく努力が必要なことで、その重要さを自分は感じている――。

 記事には、そんな内容が書かれていました。そのときに、「ああ、これなら自分にもできる」とまた思ったんですよね。大事なのは、目の前のことをきちんとやっていくことだ、と。

 実はこれは、高校受験で第1志望の学校に落ちてしまったときに母に言われたことでもありました。周囲も自分も当然受かると思っていたところに落ちて、もう人生は終わったとショックを受けている私に、母は「そんなのたいしたことないわよ。人生はあなたに向いたほうに自然と導かれていくから、導かれたほうで、とにかく目の前にあることをきちんとやりなさい」と言ったんです。その言葉で気持ちを切り替えることができたのですが、ニューズウィークのコラムを読んで、いろんなことがつながった気がしました。

「大学に入ってからも自信の無さは相変わらずでしたが、たまたま読んだ小さなコラムの言葉に、やっぱり目の前のことをきちんとやることが大事だと改めて思えました」
「大学に入ってからも自信の無さは相変わらずでしたが、たまたま読んだ小さなコラムの言葉に、やっぱり目の前のことをきちんとやることが大事だと改めて思えました」
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