都内にいた頃は、いつもどこか疲れていた

―― 都内に住んでいた頃はかなり忙しい毎日を過ごしていたそうですね。

神田 東京に住んでいたときは、仕事の仲間やクライアントに合わせたライフスタイルでした。また、東京では刺激的なイベントやショップのオープニングレセプションなどが毎日のように行われています。そういったきらびやかな世界も嫌いではないので、誘われるとつい行ってしまうんです。仕事して遊んで、楽しくて刺激的な毎日なんだけれど、いつもどこか疲れていて……。友人たちや仕事仲間との会話はいつも、どこのマッサージが上手だとか、次はどの温泉に行こうかといった話題ばかり。まるで高価なマッサージや温泉のために働いているような日々でした。

―― 葉山へ移住して、自分自身や周りについてどのような変化がありましたか?

神田 葉山へ移住したことで、まず、自宅でゆっくりする時間が増えました。物理的に都心などのきらびやかな場所に出かけにくいこともありますが、オンオフの時間が明確になったのが一番大きな変化ですね。

 また、意外と仕事で共通する友人も多く住んでいて。価値観が近い友人が多いように感じます。娘が通っているスクールでも、子どもを預けたり預かったり、それぞれの家で食事をしたりと家族ぐるみのお付き合いができています。ご近所にも甘えられる友人がいて、展示会で遅くなる日など、かなり助かっていますね。

刺激的なイベントが毎日のようにある東京での生活は楽しかったが、いつもどこか疲れていたという
刺激的なイベントが毎日のようにある東京での生活は楽しかったが、いつもどこか疲れていたという