湘南をベースに多方面で活躍する女性たちに、湘南在住のライターが「身体、精神、社会的により良い状態であること」を指す「Well-beingな生き方」をテーマにインタビューする連載。今回取材したのは、面白法人カヤックにて10年に渡り広報やブランディングを担当し、現在はカヤックLiving共同代表である松原佳代さん。この夏、鎌倉から米国ポートランドに移住しました。
海外への移住を決断した背景には、10年間の鎌倉暮らしの経験も大きかったよう。「仕事も暮らしも同じくらい好き」という松原さんに、鎌倉での家族との暮らしや仕事との両立について聞きました。

「暮らしのなかに仕事」を実現できた鎌倉での暮らし

―― カヤックLivingで共同代表を務めながら、今年8月、家族で米国ポートランドに移住する(注:取材は移住前に実施)松原さんですが、20代の頃、つまり鎌倉へ移住する前は都内に住んでいたそうですね。

松原佳代さん(以下、敬称略) 自由が丘に住んでいました。26歳でカヤックに転職しましたが、当時は自由が丘にもオフィスがありましたので、オフィスから近い場所を住まいとして選んだんです。とはいえ、本社は鎌倉でしたので、移住する30歳までの4年間は、都内から本社のある鎌倉へ通勤することもたびたびありました。

―― 鎌倉への移住を決意したきっかけは?

松原 直接の理由は結婚ですね。相手は同じ会社(カヤック)の人でした。彼が当時、鎌倉本社勤務だったこともあり、鎌倉への移住を決めました。

 私のなかでは、仕事も暮らしも同じくらい大事なものであって、仕事は暮らしのなかの一部だと思っています。仕事をしたいから暮らしをないがしろにするとか、暮らしを大事にしたいから仕事をしない、ということはしたくなくて。欲張りですが、両方とも100%楽しみたいと考えていました。その考えは今も同じです。

 そのために、できるだけ職場と住居を近づけて、自分の時間をより多く確保することにしました。そうすることで、仕事と暮らし、どちらも充実させられる生活ができるのではと思い、会社から5分の場所に住み始めたんです。朝、新鮮な野菜がたくさん並ぶ市場で買い物をして、買ったものを自宅の冷蔵庫に入れてから出社しても、十分に間に合います。

―― 家と職場が近いとはいえ、成長著しい人気企業で夫婦とも働いていて、かなり多忙な日々を過ごしていたと思います。暮らしと仕事を両立させる工夫やコツなどはあったのでしょうか。

松原 夫はエンジニアで、私はPR担当でしたので、職場での接点はほぼありませんでした。二人の時間を毎日、確実に作りたかったので、夕飯は一緒に食べようと決めました。私は料理が好きで、自分で作りたいという思いが強くて。一度帰宅して夕飯を食べ、また会社に戻って仕事をするという日もありました。今考えると私にとっての30代は、暮らしも仕事もどちらも頑張りたいと、駆け抜けた時代でしたね。

「職場と自宅が近いので、朝、新鮮な野菜がたくさん並ぶ市場で買い物をして、買ったものを自宅の冷蔵庫に入れから出社しても、十分に間に合います」
「職場と自宅が近いので、朝、新鮮な野菜がたくさん並ぶ市場で買い物をして、買ったものを自宅の冷蔵庫に入れから出社しても、十分に間に合います」