湘南をベースに多方面で活躍する女性たちに、湘南在住のライターが「身体、精神、社会的により良い状態であること」を指す「Well-beingな生き方」をテーマにインタビューする連載。今回取材したのは、社会貢献や環境保護を表現した「エシカル」という概念を日本で広め、エシカルファッションやソーシャルビジネスをけん引する林民子さん。鎌倉移住のきっかけや日々の暮らし、仕事や幸せな歳の重ね方について聞きました。

オン・オフが明確に、切り替えがうまくなった

―― 長年、ファッションの仕事に携わり、東京での暮らしを大いに満喫していたであろう林さんですが、いつごろから鎌倉への移住を考え始めたのですか?

若い頃から座禅や瞑想が好きだったという林さん。お寺がたくさんある鎌倉に、いずれは住んでみたいと漠然と考えていたという

林民子さん(以下、敬称略) 若い頃から座禅や瞑想(めいそう)が好きで、お寺がたくさんある鎌倉はすてきだなと思っていました。ただ、お寺での座禅会などは朝が早くて、都内からだと参加するのが難しくて。ですから、いずれは住んでみたいなと漠然と考えていました。

 3年ほど前、鎌倉で開催された禅にまつわるイベントのお手伝いでたびたび足を運ぶうちに、さらに鎌倉に引かれるようになり、本格的に物件探しを始めました。探し始めて間もなく、たまたま良い物件に巡り合うことができ、移住しました。

―― 鎌倉に住んで3年目ということですが、東京での暮らしと大きく変化したのはどんなところでしょう。

 鎌倉は面白い人が多いですね。面白いというのは語弊がありますが、クリエーティブでマインドフル(心が落ち着いていて、今この瞬間に集中できている状態)、個性的な人に出会うことができます。きっと、人が人を呼んでいるのでしょうね。価値観が似ている人がとても多いんです。私自身、そういった環境からすごくいい刺激をもらっています。

 普段の生活はというと、鎌倉へ越してからオン・オフが明確になり、スイッチングがうまくなりました。オフの日には、朝、神社まで散歩をして、お気に入りの木からエネルギーをもらったら、そのまま海辺へ行き、素足になって大地と直接のつながりを感じます。海の見えるスタジオでヨガのレッスンを受けた後は、カフェでのんびりとお茶をしたり、デスクワークをしたり……。都内で暮らしていたときよりも時間がゆったりと流れているような気がします。