闘病を機に会社の使命を考える
―― それを打開したきっかけが、自身の闘病だったそうですね。
大野 今後も必要とされる会社になるにはどうしたらいいか、その核がないと会社の方向性が定まらないと感じていました。悩みながらも社長に就任して半年たった2009年秋に子宮頸(けい)がんが発覚して、子宮を全摘出しました。病気になって今までできていたこともできなくなり、薬の副作用で人前に出られないほど肌も荒れてしまった時に、マックスの今までの商品では解決できなかったんですね。お風呂で体を洗う時にお湯で流すだけで、ヒリヒリと痛くて辛い。
そこで、ふと、病気が治って復帰できたら、真剣に肌と向き合った商品を作ろうと思ったんです。お客様の悩みを解決する商品を作る、それこそが社会から必要とされる会社のあるべき姿だと確信しました。そのためには絶対に病気を治して復帰したい。そこからマックスの新しいチャレンジが始まりました。
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取材・文/宇野安紀子 写真/花井智子
マックス代表取締役社長