発酵食品の背景には、その土地の文化がある

 全国の発酵文化を訪ね歩くうちに、土地の属性から発酵食品を分類できるのでは、と考えるようになりました。「海・山・街・島」の4つに分類するというものです。

海の発酵の例:秋田のハタハタのなれずしや富山の黒作り、山の発酵の例:高知の碁石茶や長野のすんき漬け、街の発酵の例:広島の米酢や兵庫の清酒、島の発酵の例:長崎のせん団子や鹿児島のなり(ソテツ味噌)
海の発酵の例:秋田のハタハタのなれずしや富山の黒作り、山の発酵の例:高知の碁石茶や長野のすんき漬け、街の発酵の例:広島の米酢や兵庫の清酒、島の発酵の例:長崎のせん団子や鹿児島のなり(ソテツ味噌)

 発酵食品が誕生した背景には、必ずその土地の文化があります。これらの発酵食品の中から、読者の皆さんにも体験をしやすいものを選び、文化を感じる旅のヒントになるような記事をお届けしていきます。

 第1回は僕がいま住んでいる山梨。山梨を代表する発酵食がワインです。さきほどの4つの分類では「山の発酵」に入ります。山間地独特の気候が生んだ発酵文化をお楽しみください。