2020年9月に自由民主党の幹事長代行に就任した野田聖子さん。27年間、政治活動の柱としてきた女性政策は、経済や福祉、教育政策の土台であり「構造改革」だと断言する。法律婚と事実婚をイコールにして、選択的夫婦別姓を認め、配偶者控除を撤廃する……法律で女性に不利な要素をすべて改善したいと語る野田さんが目指す理想の社会とは? 前回の「野田聖子 女性大臣わずか2人…女性議員は増えるのか?」に引き続き、日経xwoman総編集長の羽生祥子が聞いた。

日経xwoman総編集長 羽生祥子(以下、――) 議員の一定数を女性に割り当てるクオータ制が導入されたら、政治はどう変わるのでしょうか。

野田聖子幹事長代行(以下、敬称略) 今よりずっと現実に即した知見が得られて、国民生活にフィットした立法ができると私は信じています。高齢者の人口比では、男性より女性が多い。おばあさんがどうやって幸せに生きられるかが、高齢化社会の課題です。政治の世界に女性がたくさんいたほうが、多様な意見が出ますよ。そこが、今までの政治で欠落してきた視点だと思います。

―― 現在の政策で、国民生活にフィットしていないと思うことは?

野田 それは、予算を使い切れずに余らせている分野ですね。例えば企業内保育所。「企業に保育所をつくりましょう」と言って国が補助金を出していますが、使い切れずに余らせています。理由は明らかでしょう。都心では、大人でさえ朝の通勤ラッシュにうんざりしているのに、免疫力の低い子どもを電車に乗せるなんて、育てる側からしたらありえない。「働く女性の子どもの世話をするなら、会社に保育園をつくればいい」という短絡的な発想です。

―― お金の使い方のピントがずれているということですね。

野田 私が取り組んできた女性政策は、男性議員によっては「女性のためだけのもの」と勘違いされますが、実は経済や福祉、教育といったあらゆる政策の土台なのです。女性の視点が欠けていたら、政策立案はうまくいきません。ですから、女性政策に取り組むことは「構造改革」と同じなんですよ。

企業のクオータ制導入、税制優遇措置、少子化対策まで、女性政策による「構造改革」を語る野田聖子自民党幹事長代行
企業のクオータ制導入、税制優遇措置、少子化対策まで、女性政策による「構造改革」を語る野田聖子自民党幹事長代行