日本でユニコーン企業が生まれない理由は3つ

―― 出口さんは「日本からはユニコーン企業(企業価値が10億ドルを超える未上場企業)が生まれない」ことも指摘していますね。

出口 ユニコーン企業が生まれない理由の第一は男女差別が大きいから。第二はダイバーシティが遅れているから。第三は経営者はもちろんのこと、みんなが勉強しないからです。いわば日本は構造的な低学歴社会になっているのです。

 新しいアイデアは、「人・本・旅」で勉強しなくては生まれません。日本の大人は長時間労働と飲みニケーションで、勉強する時間が取れないから、構造的な無知、自分の経験に基づく根拠なき精神論に陥っているのです。

 ユニコーン企業のほとんどは米国のシリコンバレーで生まれていて、幹部はみんな高学歴です。世界中から集まった天才やオタクが、ガンガン議論している。だからイノベーションが生まれるのです。

―― これからの人材採用においては、多様性がない企業には優秀な人材が集まらなくなると言われています。いまの若者たちは「多様性、(ジェンダーや人種への)平等な態度」というセンサー機能が高まっていると感じます。

出口 昨年の新入社員を対象にした民間企業の調査では、「あなたは、今の会社で何年ぐらい働くと思いますか?」という質問に対して、「5年以内」と答えた人が約4割を占めました。僕は若者に、「つまらないおじさんがいる会社はどんどんやめろ」と言っています。