公文の書道や消しゴム版画 大切な「無の時間」

真矢 親が転勤族だったので、書道教室はなかなか続けられなくて。結局、宝塚の受験で辞めてしまい、そこからずっと遠ざかっていたのですが、ちょうど高卒認定の受験が終わり、「何か新しいことをやってみたいな」と思ったときに、「もう1回癖のある字を直したい」と思い立ち、再び習字と向き合うことにしました。今は週1回、公文で書道を習っているんです。

―― 忙しい生活の中で「無」になれる時間があるのはいいですね。

真矢 そう思いますね。私は不器用なので、いったん仕事に没頭してしまうとエネルギーを使い果たしてしまうのですが、書道で無心になることで、頭がリフレッシュされます。同じく、唯一の趣味である消しゴム版画も、私にとって無になれる時間ですね。

―― 意外な趣味を持っていますね。消しゴム版画をされるのですか?

真矢 実は、絵を描くのが昔からすごく好きなんです。消しゴム版画は、白い紙をペンで塗りつぶして、影絵のようなものを描き、それを消しゴムに転写させてひたすら彫っていくんです。自己流ですけど、自分の描いた絵がハンコになるのは面白いし、達成感がある。時には、人にプレゼントすることもあります。

真矢さん作の消しゴム版画。「感謝」「大吉」といった文字だけでなく、絵も描く。「年賀状は、いつも消しゴム版画で作っているんです!」(写真/真矢さん提供)
真矢さん作の消しゴム版画。「感謝」「大吉」といった文字だけでなく、絵も描く。「年賀状は、いつも消しゴム版画で作っているんです!」(写真/真矢さん提供)

 年賀状の干支(えと)も、毎年消しゴム版画で作っています。だいたいギリギリになってしまうので、紅白歌合戦を見ながら彫るのが私の例年の年越し風景です。彫ったところだけ色がつくものもあったりして、すごく楽しい! とにかく無心になりたい方にはぜひお勧めです(笑)。

取材・文/西尾英子 写真/稲垣純也 スタイリング/佐々木敦子 ヘアメイク/小澤久美子 衣装:PINKO/PINKO JAPAN、アクセサリー:NINA RICCI/エスジェイ ジュエリー