「一緒にやりましょう!」と強い味方が現れた

 そうだ。記事が書けたのだから、あともう一歩だけ。立法に携わる国会議員に問題意識を持って法改正を急いでいただくべく、手紙を書いてみるというのはどうか。書くことならばなんとかできるのだから。改正を急いでくれればそれだけで救われる人がいるはず。

 国会議員という職種の人については、雲の上の遠い人というイメージしかなかったのであるが、たまたま大島新監督によるノンフィクション映画『なぜ君は総理大臣になれないのか』のオンライン上映を見たばかり。長期間にわたる密着取材によって、政党政治と選挙制度の下で人間が国会議員になっていく過程が実によく分かった。映画では、国会議員が話を聞いてくれそうな普通の人間に見えた。やってみようか。

 まずは友人や仕事関係の知り合いに、「ストーカー問題について興味を持ってくださりそうな国会議員がいらしたら、法改正をお願いする手紙と本を送りたいのでご紹介いただけないでしょうか」というメールを出した。

 何人かから国会議員の名前と連絡先を書いたメールが届く中で、

「それ、手伝います。番組も使って盛り上げたりもできます。一緒にやりましょう!」

 というまさかのメールが評論家の荻上チキさんからポロンと届いた。

 え、一緒に? ってどういうこと?

文・写真/内澤旬子 イメージ写真/PIXTA