「セックスレスの悩み」、その正体は?

 一般に「性欲」というと、その2つをひっくるめてしまうけれど、「触れ合いたい」「ぬくもりがほしい」のか、「感じたい」「いきたい」という性欲なのか。これを機に自己分析してみてもいいかもしれません。カウンセリングに見える患者さんともよく、そういう話をしています。どうすれば自分が満足するのか、自分はどういう性的嗜好なのか。自分の性欲を掘り下げて、自己マネジメントをしてみることも解決の糸口になります。

 「触れ合いたい」ということであれば、パートナーとの会話を楽しみながら、ボディータッチから始めるのもいいと思います。セックスはコミュニケーションの一つですから、会話がなくては成り立ちません。いきなり「セックスしなくちゃ」と思い込まず、軽いスキンシップを増やしてみてはどうでしょうか。

会話の減少がセックスレスの第一歩。会話と軽いスキンシップを増やしてみる
会話の減少がセックスレスの第一歩。会話と軽いスキンシップを増やしてみる

痛みはホルモン補充で解決できます

 患者さんの性に関する相談で結構多いのは、新しいパートナーができたときの悩みです。ずっと同じパートナーであれば、年齢とともに変わってくる自分の変化も自然に受け止められますが、ご縁があってパートナーが変わったとき、まあ盛り上がっているときですね。若いときと同じようにセックスの頻度が増すと、乾燥と摩擦によって痛みが生じます。でも、痛いからといって断りづらい。「なんとか相手の欲求に応じたい」という悩みで診察に来られる方も結構多いです。

 このケースには2パターンあり、1つは自分にも欲求があるけれど性交痛を感じる場合。これは女性ホルモンを補充すると改善されます。萎縮性膣炎にはホルモン補充療法(HRT)が効果的です。全身に作用するHRTの経口剤や貼付剤、ジェル剤でも効果がありますし、局所的に作用する膣用のタブレット錠や軟こうなどで痛みを緩和することもできます。あとは適応外使用になりますが、シアリスというED治療薬を少量使うと症状が改善するというデータもあります。女性ホルモンの減少で痛みがあるときは、このいずれかでほとんどが解決しますね。