ベッドスペースを設け、要介護の親を見守る

 ARIA世代では、親がひとりきりになったり、介護が必要になったのを機に、親と一緒に住むことになるケースもあります。この場合、「寝たきりの親を別室に隔離せず、リビングで一緒に過ごし、いつも見守れるようにしたい」という声もあります。大空間リビングであれば、可動の間仕切りなどを使い、ベッドスペースを設けることができます。水道やトイレが近い位置を選べば、より便利です。広い空間だから、家族の変化も包み込んでくれます。

 一昔前はリビングの主役はTVであり、TVを観るために家族が集まる光景がありました。しかし今はスマートフォンやパソコンに向き合う時間も長く、それぞれに過ごす傾向が強くなっています。それでも、リビングは家族が集まる空間であることに変わりはありません。

 家族一人ひとりが思い思いのことをしていても、やはり「リビング」にいるのです。お互いの存在を感じ、つながっていられることは大切。リビングは、今の時代の「団らん」のあり方に合わせて変わっていく必要があると思います。そして、子どもの独立により家族の人数が少なくなっていっても、友人や地域の人とのつながりを生む空間となる。ライフステージが変わっても、ずっと居たいと思う「わが家で一番幸せな空間」でなくてはならないと思うのです。

写真/菊池くらげ

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