小手鞠さん なぜかというと、私は朝起きてすぐが一番執筆に集中できる時間帯で、誰かと話をすると頭の中にあふれ出ている言葉が飛んでいっちゃう気がするの。だから、朝は一心不乱に書いて、その間にグレンちゃんはランニングしてる。

グレンさん 健康のために二人ともランニングするのが毎日の習慣だけど、走るのは別々。

小手鞠さん そう。私は午前中の執筆を終えた後、昼に走る。だから自然と朝食はバラバラ。ランチは主にグレンちゃんが割としっかりめに作るんだけど、お互いに仕事の流れを止めたくないから、これもバラバラ。

グレンさん 僕は仕事部屋に持ち込んで、パソコンの前で食べちゃう。市況によっては、かかってきた電話をすぐに取らないといけないことも多いからね。

週末2日間は完璧なデートをする

小手鞠さん 夜はごく軽めに、私は自分用に小さなお好み焼きを作ったりして。ただ、週5日は仕事モードだけど、週末の2日間は「完璧なデート」をするんだよね。

グレンさん そうそう。向かい合うのが決して嫌なわけじゃなくて、メリハリをつけるのが僕たちのスタイル。

「週末は外食をしたり、山登りをしたり。それで、5日分たまった話題を一気に交換してるよね」(小手鞠さん)。「僕たちは一緒に会社を立ち上げた不動産事業のパートナーでもあるから、10分くらい業務連絡をして残りは恋人同士の会話」(グレンさん)
「週末は外食をしたり、山登りをしたり。それで、5日分たまった話題を一気に交換してるよね」(小手鞠さん)。「僕たちは一緒に会社を立ち上げた不動産事業のパートナーでもあるから、10分くらい業務連絡をして残りは恋人同士の会話」(グレンさん)

寝る前は夫婦で暗い話をしない

小手鞠さん 「寝る前は暗い話をしない」というのも、最近決まったルール。寝る前に深刻な話をすると眠れなくなっちゃうから。相談事も昔は何でもすぐにグレンちゃんに話していたけれど、数年前に私のほうに心境の変化があって、「あまり全部相談するのもよくないな」と思うようになったんです。軽いトラブルなら自分の中だけで解決したほうがいい場合もある。誰かに相談するために言葉にすると、問題が肥大しちゃうこともあるのかもって。

グレンさん 「お互いに相談はあまりしないようにしよう」と話したことがあったね。

小手鞠さん でも、ついこの間、私が仕事相手にすごく傷つけられたことがあって一人でもんもんと抱えていたとき、たまたま彼も問題を抱えていたみたいで、彼のほうから「実は今、こんなことがあって」と打ち明けてきたんです。それで「私も実はね」と話したら、ものすごく力強い助言をくれたのね。「かおちゃん(小手鞠さんの本名、かおりさん)、もっとガッツを出して! 今のままの対応だと相手に甘過ぎる。意地を見せろ!」と奮い立たせてくれたから、私も思い切って厳しいトーンのメールを書いて相手に送ったんです。そしたら本当にスッキリ解決できて。ありがたかったな。

グレンさん 夫婦の間でルールは作るんだけど、1度作ったルールにこだわり過ぎないことも大事だと思う。

小手鞠さん 昔はいい意味でけんかもしていたよね。いや、「建設的な口論」だっけ?(笑) 他人から見たら心配するくらいの激しい言い合いだったかもしれないけれど、その後に本当に仲良くなれる。

グレンさん そもそも波長が合うし、お互いへの愛がベースにあるので。

―― けんかをしていたのは、どれくらい前まで?

グレンさん たしか昨日かおとといまで?(笑)

小手鞠さん 昨日はしてないよ(笑)。でも、5~6年前くらいまでは結構激しくやってたかもね。