「子どものいない夫婦がフツーに仲良く暮らしていくお手本を知りたい」――これまでさまざまな「家族のカタチ」を取材してきたエディター・宮本恵理子が、ARIA世代の友人の一言をきっかけに始めた、パートナーシップ連載「夫婦ふたり道」。今回は、作家の小手鞠るいさんと夫のグレンさん。なんと、結婚35年目の夫婦なのに、このラブラブさ。でも、単に「国際結婚だから」というわけではありません。距離感にメリハリを付けるスタイルが二人にとってベストなのだそうです。

作家の小手鞠るいさん(右)と、夫で不動産事業を手掛けているグレンさん
作家の小手鞠るいさん(右)と、夫で不動産事業を手掛けているグレンさん

―― 小手鞠るいさんは、夫のグレンさんととても仲良しな国際カップルであることを、ご自身のエッセーでも公表されています。普段はアメリカ・ニューヨーク州のウッドストックの森で暮らしているお二人に、一時帰国中のお時間をいただきました。昨日、成田からここ東京の下町まで移動してきたばかりだそうですね。

小手鞠さん そうです。新刊のプロモーションや編集者との面会のために毎年1、2回は帰国して、いつもグレンちゃんも一緒。ここ数年は、Airbnbを利用して古民家を借りています。最近発見したのですが、帰国初日は空港周辺のホテルに泊まって、成田温泉でひと休みするのがなかなかいいんだよね。

グレンさん 今回は成田で2泊してみたところ、ゆっくりできてすごくよかった! 神社をお参りしたね。僕たちは若い頃から一緒に旅をするのが共通の趣味で、旅先でいろいろ試すのが好きなんです。

家の中で、夫婦時間と個人時間を完全分離

―― ちなみに、長時間乗る飛行機の中ではどんな会話を?

小手鞠さん 飛行機の中でしゃべっていることはあまりないかな。というのは、私は窓際の席が好きで、彼は通路側の席が好き。同じ列で真ん中の席を1つ空けて予約することが多くて、たいていは好きな映画をそれぞれに見てるって感じ。私は今回4本見ました。

―― とても仲良しで会話が止まらない雰囲気があるのに、あえて飛行機では席を離すというのは意外ですね。

小手鞠さん そういう意味では、私たちはたくさん会話する時間と、会話を遮断して自分の活動に没頭する時間を完璧に分けているスタイルなんです。私は作家で、彼は不動産業を、自宅の自室でやっているので、お互いの仕事を邪魔しないようにと、自然と決まってきたルール。具体的な生活のルーティンを話すと、週5日のウイークデーは朝昼晩の食事もバラバラなんです。ちょっと変でしょ?(笑)

グレンさん 「1つ屋根の下に暮らして、昼も夜も一緒にいるのに」って結構驚かれるよね。