「子どものいない夫婦がフツーに仲良く暮らしていくお手本を知りたい」――これまでさまざまな「家族のカタチ」を取材してきたエディター・宮本恵理子が、ARIA世代の友人の一言をきっかけに始めた、パートナーシップ連載「夫婦ふたり道」。今回は、ジャーナリストの佐々木俊尚さんとイラストレーターの松尾たいこさん。東京・軽井沢・福井の3拠点生活を送る新しい夫婦のかたち。時代とともに変わってきた夫婦の価値観についても詳しく聞きます。
(上)3拠点生活で「折れない」「よどまない」夫婦の関係 ←今回はココ
(下)夫婦で期待せず応援し合うから「ありがとう」が言える
―― 今日は、ジャーナリストとイラストレーター、それぞれの表現・発信で活躍されているお二人のご自宅にお邪魔します。
松尾さん こんにちは。どうぞ、こちらがリビングです。
佐々木さん こんにちは。ようこそ。
―― 無駄な物がなくスッキリと、でも温かみのある落ち着いたお住まいですね。ところどころに、お二人の写真や松尾さんの作品が飾られています。
松尾さん リビングのコーナーに飾っている写真は、富士フイルムの写真展企画で「平成を振り返る『平成の一枚』」というテーマで送ってほしい、と頼まれて選んだものです。
夫婦で、東京・軽井沢・福井の3拠点ライフ
―― では早速、今のライフスタイルについて、詳しく伺わせてください。まず、ユニークなのが、東京・軽井沢・福井の3拠点を行き来する暮らしをなさっている点です。どれくらいのペースで移動しているのですか?
佐々木さん 時期によって変動があるのですが、1カ月の中で東京にいるのは短くて1週間、長くて3週間。それ以外を軽井沢の別邸と、福井で借りているアトリエ兼住居で過ごしています。どうしても仕事の予定が入ると東京に長く滞在せざるを得ませんが、極力早めに移動の予定を決めてしまって、最低でも月に1週間は東京を離れるようにしています。
ジャーナリスト
イラストレーター