結婚25年 お互い好きなように生きてきました

典子さん なんでもハッキリ言っちゃう性格でマイペースだからか、お付き合いする男性ともあまり長続きしなくて。出会いの機会はたくさんあったのに、誰も私に「結婚を前提に……」と言ってくれなかったから、きっと私は結婚向きじゃないんだと思っていました。

健さん  お互いにマイペースだから波長が合ったのかもしれない。出会って4年後くらいに、僕が留学から一時帰国したタイミングで再会して、トントン拍子で結婚することに。

典子さん 6年勤めていた和光を辞めて彼のいるイギリスに行きました。そこで半年ほど専業主婦生活をして、帰国後はPR代理店へ。その後の転職で化粧品会社のPR職に。担当した眉専門サロンという業態に可能性を感じて、自分でサロンを立ち上げたのが12年ほど前。彼はその間に、研究者に転身。結婚して25年が過ぎましたけれど、お互い好きなように生きてきました。

―― 健さん、お着物がとてもお似合いですが普段からご着用を?

健さん  着物は二人共通の趣味というか、好きですね。僕は子どもの頃から着ていたし、今日の着物も父親から譲り受けたもの。

典子さん 私も母や祖母が着ていたので自然と着るようになりましたね。歌舞伎や狂言の熱心なファンなので、観劇の装いとしても楽しんでいます。今日も取材を受けるから「共通の趣味って着物くらいだから、二人で着ていこうか」と1週間前に話していたのですが……。

健さん  ちょうどその話をしていた時にテレビに中尾彬さんと志乃さん夫妻が映って、「これくらい貫禄がないと、様にならないよね」と方針を変え、「やっぱり普段着の洋服で行こう」と決めた。なのに今朝、僕は急に気が変わって自分だけ着物にしました(笑)。

典子さん 結局、バラバラの装いになりました(笑)。

―― 典子さん、イラッとしませんでしたか?