2019年8月に家族でポートランドへ移住した松原佳代さん。新型コロナの影響で、暮らし方にも変化がありました。仕事と子育てによりよい環境を求めて、引っ越しをしたそうです。ポートランドでの家探しの様子をつづってくれました。

 ポートランドに移住してからちょうど1年。つい最近、アパートメントから、近所の築100年の一軒家に引っ越した。そこで、今回のテーマは移住と住まいにしたい。

 わが家はただいま夏休み真っ盛り。子どもたちは、3月の一斉休校からそのまま夏休みに突入し、ずっと夏休みみたいなものだ。そして私は6月末で、ひとつの会社の代表を退任した。もうひとつのPRの会社は続けながらも、子どもたちも家にいるし、「人生の夏休み」としてしばらくゆるりと過ごそう、と決めた。

休日は近くにトレッキングに行くのが最近のわが家の流行だ
休日は近くにトレッキングに行くのが最近のわが家の流行だ

 この1年は移住、そしてコロナと外部から来た波に乗っかり、時に押し流されて過ごしたのだけど、今年の夏休みは、この街でもっと心地よい暮らしをつくることをテーマにしている。

知らない街へ移住するとき、最初の住まいは効率と便利さで選ぶ。

 見出しに入れた言葉は移住事例をいろいろ見てきた私のルールだ。知らない街でライフラインと人間関係を構築するのは、やっぱり大変なこと。だから、いきなり人里離れた車がないと買い物にも行けず何も手に入らない場所に暮らしたり、自給自足の生活をできたりする人は限られている。少なくともそんな根性や甲斐性がない私は、最初は買い物がしやすく、困った時には助けが呼びやすい、交通の便も悪くない場所を選ぼうと決めていた。