落ち着き始めた頃、新型コロナのある生活が突然訪れた

 3月13日、オレゴン州が3月16日からの一斉休校を発表した。春休みを控えていた時期だったから、休校による私の仕事などへの打撃はそれほどなかった(時を同じくして保育園もエッセンシャルな仕事(※)に就く親以外は休園になったのは想定外だったが)。

 しかし、すぐに4月末までの休校が決まり、3月23日には外出制限がオレゴン州知事から発表された。英語で友だちとコミュニケーションをし始めていた長男。日中の仕事時間を確保できるようになってきた私。あれよあれよの間の急展開に、またまたどうやって暮らすか、どうやって働くかを考える時がやってきてしまったのだ。

最後にダウンタウンの近くまで散歩に出かけた日。外出制限前でまだまばらに人がいた
最後にダウンタウンの近くまで散歩に出かけた日。外出制限前でまだまばらに人がいた

 そして、今の最新状況はこうだ。4月第1週に年度内の休校が告知され、夏休みを合わせると、8月末まで約半年間の家庭学習と家庭保育というまさかの現実がやってきた! もちろん、私たちが感染している可能性もあるから家族で日本に一時帰国するという選択肢はない。ここには頼れるおじいちゃん、おばあちゃんはいない。働くママにとって、これは悲劇とも言えるかもしれない。

 この時点で腹をくくった。もうこれは新たな日常だと。

※エッセンシャル・ワーカーとは、警官、公共交通機関のスタッフ、郵便局員、宅配便のドライバー、警備員、スーパーマーケットや薬局スタッフなど、生活を維持するのに欠かせない業種で働く人たち

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松原佳代 米国のオンライン学習事情とワーママの覚悟

文・写真/松原佳代