ドラマ黄金期に青春時代を過ごしてきた「テレビっ子」なARIAさんたちに、ドラマやテレビの最新情報をお届けする本連載。2021年最後に紹介するのは、年末の定番ドラマとなりつつある『ジョジョの奇妙な冒険』のスピンオフドラマ『岸辺露伴は動かない』。ジョジョを知らずとも楽しめるポイントを、ARIA世代ど真ん中のドラマコラムライター田幸和歌子さんが解説します。

新たな視聴体験をもたらす年末の特別ドラマ

 2020年末、ドラマ好きを熱狂させた作品の新作エピソードが、2021年12月27日(月)、28日(火)、29日(水)の3夜連続で放送される。荒木飛呂彦原作×高橋一生主演の『岸辺露伴は動かない』だ。

荒木飛呂彦原作×高橋一生主演の『岸辺露伴は動かない』(C)LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社 (C)NHK・PICS
荒木飛呂彦原作×高橋一生主演の『岸辺露伴は動かない』(C)LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社 (C)NHK・PICS

 原作は荒木飛呂彦の人気コミック『ジョジョの奇妙な冒険』のスピンオフ漫画。そのため、「ジョジョを知らないと、楽しめないのではないか」と、未見だった人も少なからずいるかもしれない。だが、原作ファンにとっては期待値を大きく上回るクオリティーであり、原作を知らない人にとっては、どこか漂う懐かしさと共に、これまで全く見たことのない新しく刺激的な視聴体験となった。SNSのトレンドは2020年の放送当時、番組関連ワードで上位が埋め尽くされたほどの盛り上がりであった。

 そこで今回は、ARIA世代の女性で、なおかつ原作を知らない人にも第2弾を楽しむことができる同作のポイントを取り上げてみたい。