1日の終わりに訪れる息抜きタイムにドラマやテレビを楽しむ方、多いですよね。そんな「テレビっ子」なARIAさんたちのために、ドラマやテレビの最新情報をお届けする本連載。今回は4月にスタートしたドラマ『半径5メートル(NHK)』制作統括の勝田夏子さんに制作秘話を聞きました。

女性たちのモヤモヤや生きづらさに着目

「なぜ私たちは今、こんな思いをしているんだろう」
「このモヤモヤした思いや、生きづらさの正体は?」

 こうした思いを抱いたことがある女性は多いはず。多くの人が経験したことがあるにもかかわらず、個人的で、ニュースにならず、名前もついていない「半径5メートル」の感情や出来事を取り上げるドラマが登場した。芳根京子、永作博美らが出演するドラマ10『半径5メートル』(NHK総合)だ。

 舞台となるのは女性週刊誌の編集部で、芳根京子が演じるのは若手編集者・風未香(ふみか)、永作博美が演じるのは型破りなベテラン記者・宝子(たからこ)。

 この設定・バディだけでも期待値が高まるのに、脚本を手掛けるのは『僕の生きる道』シリーズなどでおなじみ、16年ぶりのNHKドラマとなる名匠・橋部敦子。また、チーフ演出は、モントリオール世界映画祭審査員特別大賞受賞など国内外で高い評価を受ける映画監督・三島有紀子と、そうそうたる顔ぶれがそろう。

 今、なぜこのドラマを作ろうと思ったのか。同作の制作統括・勝田夏子さんに聞いた。

 「30代以上の女性をメインターゲットとしている『ドラマ10』の枠で、女性たちが今何を見たいか、何を見たらスカッとするのかを考える中で、いろんな職場で地に足を着けて地道に仕事を支えているのは現場の女性たちなんだよな、と思ったんです。管理職がエライということになっているけれど、実際に仕事を回しているのは『下っ端』扱いされている現場の女性たちだったりするわけで。そういう、一見派手さはないけどいい仕事をしている女性の活躍を描いたらどうかなと考えたとき、女性週刊誌という案が浮上してきたんです」(勝田さん)